産後うつを発症すると「自分が生んだ子どもを愛せない」「世話をしたくない」などのボンディング障害に苦しめられる人もいます。うつ発症中における子どもとの接し方はとても難しいところです。
こういったボンディング障害は虐待やネグレクトにもつながり、子どもの成長や発達にも悪影響を与えることがあります。
実際に私もすごく悩みました。愛したいのに愛し方が分からない。世話の仕方が分からない。子どもと一緒に過ごすことは嬉しさよりも辛さの方が大きかったように思います。
今回は産後うつが子どもの成長や発達にどう影響するかについてお話していきます。
この記事はこんな人におすすめ💡
・産後うつが子どもにどう影響するか知りたい人
・発症中でもできる限りの子育てをしたい人
・子どもと離れて治療に専念するか迷っている人
話しことばへの影響
産後うつを発症していない人の子どもと、産後1~3か月に産後うつを発症した人の子どもでは1才半ばから話し言葉の遅れを示し、その遅れが少なくとも3才まで持続することが研究から分かっています。
https://www.hama-med.ac.jp/e55f8deb6ceee69773e2fe03f57f20db.pdf
産後うつが子どもの話しことばへの影響がないとは言い切れません。子どもへの話しかけや愛情表現の不足から影響することもあるかと思います。
でも一概に話しことばへの影響がうつによるものだけとも言えません。ことばの発達には個人差があって当たり前だからです。
うちの子どもは3才になりますが、短い単語は話しますがまだまだ会話をすることはできません。一般的にみたら少し遅れているかもしれません。しかしそれが私がうつになったことが直接の原因だとは思っていません。
乳児期におけるお母さんからの声掛けよりも子どもがことばを発し始めた時に、どう声掛けしてあげるかの方が大切だと思います。
発達への影響
発達障害自体は生まれ持った特性です。親の愛情不足で発達障害になることはありません。
https://woman.mynavi.jp/kosodate/articles/Postpartum depression effects on children21250
お母さんからの愛情を受けずに育った子どもが発達に障害を持ったり、癇癪などの問題行動を起こしやすい性格になることはありません。
うつ発症中は「我が子を可愛い」と思えず愛情表現をすることは難しいです。むしろ子育てでのイライラから我が子に暴言を吐いてしまうこともあるかもしれません。
お母さんだって人間なのでイライラするのは当然です。そんな時は「さっきはごめんね。だいすきだよ」と抱きしめてあげてください。
言葉数が少なくても気持ちがこもっていなかったとしても、お母さんからの愛情は必ず伝わっています。また、愛情は母親だけから引き受けなければならない責任ではありません。周りの人からも愛情を受け取ることだってできます。
子どもと一緒にいるだけでいい
うつになったことによる子どもへの影響を懸念して、離れて治療する選択をする人もいるかと思います。
でも私は子育てができない状況になっても一緒に過ごす選択をしました。特別なことはしなくていいのです。ただ一緒にいるだけでも愛情は伝わっています。
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